ROI(投資利益率)を向上させる方法はいくつかありますが、その一つをご紹介します。
前回のブログで、当社のチーフエバンジェリスト兼共同創立者であるJohan Lyreborn(ヨハン・リュリボーン)が、IT部門において相互に関連する要素を食物連鎖に例えて解説し、企業はデータよりも顧客を優先すべきであることを強調しました。
データそのものが売り上げを向上させることはありませんが、データをうまく使って売り上げを精査することで、プロセスの改善点について情報にもとづいた決定を下すことができます。自社が顧客に提供できる価値を見極め、それを最優先事項とすることが、組織に大きな利益をもたらすのです。
従業員が多ければ多いほど売り上げが増えるというのも、よくある誤解です。これが功を奏する場合もありますが、より多くの営業担当者を雇うことが、必ずしも売り上げの向上につながる最適な方法とは限りません。
その代わりに私たちがご提案するのは、効果的な営業戦略の一環としてテクノロジーを活用することです。これによりカスタマーサービスが改善され、共通のタスクとビジュアライゼーションを自動化することができます。
顧客中心のアプローチを導入するための足がかりとして、3つの方法をご紹介します。
1. ビジュアルで顧客の心をつかむ
自分は「視覚型」だと主張する人に会ったことはありませんか?情報がかつてないほど迅速に、よりシンプルな方法で提示される今日、雑然とした情報を読み解く努力はますます耐えがたいものとなりつつあります。
最近の研究では、人々の注意が持続する時間が、12秒間から8秒間に減少していることがわかりました。つまり、企業がメッセージの伝達に使える時間は、それほど長くないということです。
このことを踏まえると、Excelシートや青写真の設計図が、契約を成立させるのにどれほど役に立つでしょうか?
それよりも、ビジュアルツールを使うほうが、効率的に顧客の関心を引くことができます。2D図面や生地サンプルにもとづいて、オフィスや倉庫などの空間がどのように見えるかを想像するのは、大半の顧客にとって容易ではありません。
しかし、3D図面、レンダリング、360度レンダリング、フライスルー動画、バーチャルリアリティ(VR)を提供すれば、顧客は完成した空間の様子をしっかりと理解し、確実に思い描くことができます。
Saxton社のTyler Tjaden氏が CET Commercial Interiors 内で作成した360度レンダリング
2. テクノロジーを活用してカスタマーサービスを改善
今日、消費者はこれまで以上に多くの情報を手に入れています。誰もが様々なリソースにアクセスできるため、消費者が営業担当者に声をかける前に、すでに詳細なリサーチをすませていることもよくあります。
昨今、最も話題となった言葉の一つが「オムニチャネル」です。これを活用すると、製造者と消費者がそれぞれの場所にいながら交流し、チャネルの種類を問わず、シームレスなカスタマーエクスペリエンスを提供することができます。
オムニチャネルが広く話題となったのは、適切なツールを利用してオムニチャネル ソリューションを創造することで、営業担当者を介することなく、販売の初期段階で購入者と関わることができるからです。
テクノロジーを活用し、独自のオンラインストアを創設するのも一つの方法です。こうすることで顧客があなたの会社の製品をオンラインで閲覧し、詳しく見ることができます。さらに、そのWebサイト上で、顧客が自らの要望に合わせて製品を組み立てたり、レイアウトを考案したり、図面を作成することも可能です。 |
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顧客が好きなように製品をチェックし、アイデアを自由に試すことができれば、購買活動を後押しし、販売サイクルを短縮し、提案に必要な資料の数を削減することにつながります。あなたの仕事の半分を、顧客におまかせしましょう。
3. 共通タスクの自動化で売り上げを増加
最後に、社内で最も余計な時間がかかっているタスクは何か、そしてそれを自動化したり、少なくともより効率化する方法があるかどうか検討しましょう。
当社の多くのお客様が時間を節約し、販売プロセスの効率化を実現した分野の一例が、入札とデザインです。顧客の目の前で図面を作成して、その場で顧客の希望を取り入れて簡単に変更できれば、後で修正する手間を大きく省くことができます。
CETの登場により、リアルタイムのデザインが現実的なコンセプトになりました。特に、オフィス家具業界では不可欠なツールとなっています。
リアルタイムのデザイン:
リアルタイムのデザインは、営業担当者やデザイナーが顧客と同席し、様々なアイデアを試して図面に直接変更を加えながら、最適なソリューションを見つけるという方法です。お互いにコメントを加えた提案書を何度も送り直すという従来のやり方とは大きく異なっています。 |
販売サイクルが短縮されれば、担当チームがより少ないリソースでより多くのことをできるようになります。適切なツールを導入しこういったアプローチで営業活動を行うことで、同じ人員で販売プロセスを一段と効率化できるため、さらに多くの入札と新しいプロジェクトに対応する時間を確保できるようになります。
当社のお客様からは、プロジェクトに要する時間が数か月から数週間、業界によっては数週間から数時間に短縮されたというご報告をいただいております。
しかし、このような変化を自社に取り入れる際には、顧客中心のアプローチを念頭に置くことが重要です。経費や時間を節約することよりも、販売プロセスにおけるカスタマーサービスの改善に焦点を当てましょう。このアプローチにより、時の経過につれてROIが大きく向上し、努力やリソースが適切な分野に注がれてきたことがわかるはずです。
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